カノパン

とある男子高校生のブログです。天体写真撮影、書評、人生考察をメインに月に一、二回投稿します。記録を付けるために書いています。

比較明合成の応用(都市星景)

都市星景写真では星を軌跡として写すため、撮影途中で一枚でもミスがあったりすると軌跡が切れて見栄えが悪くなります。

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これは地上の明かりがダブった失敗例です。撮影途中で確認した際にズレてしまったのか、はたまた風でカメラが傾いたのか。今回はこれを修正する方法を紹介します。

比較明合成した写真がブレているので、地上部分は合成前の写真から持ってきます。

 

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写真は最後に撮影した一枚が望ましいです。理由は後で説明します。一般的に地上部分を他から持ってくるには画像の切り抜き、貼り付けをしますが、選択マスクの作成や合成後の画像と合わないなどいろいろと面倒なことになります。そこで比較明処理を応用した画像合成処理を思いついたのです。

 

①四辺形選択ツールで地上と空の明るい部分(星は入らないように)を大まかに選択します。

②次に明るさやコントラストを調整して選択範囲内を真っ黒につぶします。

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③選択を解除し、合成前の写真と比較明合成をします。

④完成です。

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 これならいちいちマスクを作る必要はありませんし、繋ぎ目が無く比較明で合成しているのでグラデーションも自然です。また、地上部分を使う画像の、夜空のコントラストを上げフィルターで星をぼかせば、軌跡の先端が強調されるのでちょっとしたアクセントになると思います。

過去画像でも試してみました。

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比較画像は無いのですが、地上部分がシャープになりました。合成すると地上が流れるので、もしかしたらソフトのせいかもしれません。(Sequator)