初心者用の望遠鏡を天体写真用に、なんとか...
ふふ、このぐらいの分解はちょろいですね(*´∀`)
— Kanopan (@Masteroflife_17) 2021年5月23日
入門用の安物ですが、凹凸レンズが組み合わさった二色消しのアクロマート鏡筒です。
これに接眼部の強化と31.7mm径用に調整、自作レデューサー、アリガタを付けて電視観望用に魔改造します。 pic.twitter.com/HFXflqJ4bc
この写真は私が小学生の時に買ってもらったVixenの安い鏡筒と経緯台のセットです。今回はこれを天体写真用に改造する話です。
まずは鏡筒から。スペックは口径70mm 焦点距離700mm F10のアクロマートです。正直焦点距離は700mmも要らないし、F10は暗すぎて星雲等の撮影には使えません。なのでレデューサーを自作して焦点距離を短くします。調べたところケンコーのクローズアップレンズを使って自作するのが一番簡単そうです。クローズアップレンズはNoが大きくなるほど焦点距離が延び、焦点距離を短くする効果とコマ収差の軽減効果が大きくなります。過補正のこともあるので、この鏡筒にはNo4ぐらいが適当だと思います。計算したところ合成焦点距離は約600mmまで落とせるようです。手に入り次第接眼部に付けてみます。
この鏡筒はアクロマートなので、C線F線を散らすような設計になっていなければ青ハロが盛大にでるはずです。一応レンズ設計ソフトPopsで確認してみましたが、何故かd線でしか設計出来なかったため、青ハロが出るかどうかは分かりませんでした。バックフォーカスの値は出すことは出来ました。合焦位置が対物レンズからの距離が70cmなら画像上の矢印の位置でピントが合うので、天頂ミラーを付けて光路長を延ばすことでCMOSカメラでもピントが出そうです。
仮にこの鏡筒が古典的なアクロマートなら、ナローバンドフィルターが有効になります。撮影は都会で、対象は赤い星雲と決めているのでナローバンドはベストマッチです。Hα単体のフィルターだと露光時間が長くなりすぎるので、QBP辺りの4輝線を通すタイプを使おうと思います。LEDさえ無ければIRカットフィルターを使っての銀河撮影もいけそうなのですが...
経緯台は微動雲台と組み合わせて簡易赤道儀化しようかと思いましたが、経緯台がかなりガタつくので、赤道儀化はしません。代わりに全部バラシてグリス塗りと、ボルトとナットの間に余分にワッシャーを噛ましてみました。これによってガタつきが完全に抑えられました。
経緯台と鏡筒の接続は最初アリ型を考えていましたが、ガタが来てる経緯台とプラスチック鏡筒にそこまでしなくてもいいなと思ったので、ボルトと補助として結束バンド??を使って完全に固定しました。
おまけ
この前電視観望用にsv305sjを買ったので、これをFマウントレンズに付けるアダプターを探していたところ、svbonyにこんなモノがありました。
このアダプターはFマウントから31.7mm径に変換できます。
Nikon Fマウントのカメラはフランジバックが46.5mmと長いので、このアダプターは延長筒の役割も担ってくれそうです。値段も意外と安い!(さすが中華)
追記
頭冷やしてから考え直したら焦点距離700mmで経緯台は無理だと気付いたので、後日簡易赤道儀化しました。(なぜ気づかなかったんだ..)